日本対中国
北朝鮮戦から先発11人を取り替えて臨んだ今日の中国戦。
日本代表が今回の東アジア選手権で優勝する為には勝たなくてはならない試合だっただろう。
まず、ジーコが何故先発全員を取り替えると言う荒業に出たかだが、北朝鮮戦を見ると選手の覇気と言うか、勝とうと言う気持ちが全く見えなかったから控えに甘んじている選手や今回初招集された選手のモチベーションを利用して、レギュラー陣に刺激を与えるのが目的だったと思う。
ジーコは北朝鮮戦の敗因は選手のモチベーションの低さが原因と考えているだろうから、今日の試合で先発全員を取り替えてもモチベーションだけで勝てると見込んだのだろう。
今日の控えの選手のモチベーションに刺激され、レギュラー陣が韓国戦で奮闘すると言う青写真だっただろう。
では、今日の試合はどうだっただろうか。
まず、日本は良い具合に試合に入る事が出来た。
控えの選手、初招集の選手が物凄い勢いで相手陣内に迫り、決定的なチャンスをいくつも迎える。
その中には主審の不可解なジャッジによって日本の得点を潰された物も含む。
グラウンドを広く使い、縦のボールを上手く使い中国選手を圧倒的に相手陣内に押し込め、田中達也が走り回り、駒野が効果的なクロスをサイドから上げ、中盤や最終ラインからもどんどん押し上げていった。
しかし、前半の中盤辺りからだろうか。
疲れからだんだん日本代表の足が鈍くなっていった。
集中力が若干切れ、中盤も間延びすると言う日本の悪い癖が現れてきた。
試合はそのまま何となく進み、前半の35分を迎える。
日本の左サイドで中国選手がボールを持ち、日本代表がどんどん囲んでボールを奪わなくてはならない時に、皆がボールウォッチャーになっていた。
すると、相手選手がディフェンスラインの裏側に早いクロスを打ち込む。
そのボールは坪井がマークしていた相手選手の頭に当たり先取点を許す。
この得点で気が緩んだか、時間があまり経たないうちにさらに追加点を許す。
2点目を決められた後の選手の態度を見て、今日の試合は絶対負けたなと思った。
TVに写る選手全員が下を向いているのだ。
「あ〜あ、やられちゃった」
「中国つえーなー」
そんな感じだろうか。
たった2点、しかもまだ前半なのに何故戦意喪失するのだろうか。
ジーコが今回の試合に望んでいたものは、控えの選手の意気込みや気合だっただろう。
それをこの前半だけで失ってどうする。
いや、1人だけ戦意を失っていない選手がいた。
田中達也だ。
TVに写る彼の目、それは恐ろしくボール、試合に集中している目だ。
これが後の日本応援団の歓声に繋がる。
ひとまず、ハーフタイムを迎えジーコからの激が飛んだ。
と思ったらTVのレポートによると、ハーフタイム中の指示は
「良いポジションを取れ」
そんな感じだった。
もっと違う指示も出しただろうが、これでは話にならない。
それに多数の選手が既にやる気がないのだから、1人でも良いから交代すべきだった。
後半に入り、予想通り中国はカウンター狙いの試合を行う。
日本代表の戦い方はと言うと、本当に勝ちたいのかどうか分からない展開。
ボールも横、横となかなか前に押し上げられない。
少しでも相手にプレッシャーを掛けられるとすぐに後ろに戻す。
1つ1つのパスに最終的にどうしたいのかと言った意思が見えない。
日本代表は仮にもアジアカップで優勝したアジアチャンピオンであり、FIFAランキングでも13位と上の立場のはず。ランキングの計算方法云々は抜きで。
それなら、日本代表はアジア相手の試合は勝つ事を義務付けられているはず。
その為にはまず、同点に追いつく試合をするべきで、最終的には勝つ事を意識しないといけない。
とりあえず後半13分、前半に惜しいFKを放った阿部勇樹が素晴らしいFKを蹴り、相手GKが上手く処理出来ず、ゴール前に転がったボールを茂庭が気迫のヘディングで押し込み、1-2とする。
ここで、欧州や南米の国なら一気呵成に相手ゴールを脅かすはずだが、日本代表は違った。
相変わらず最終ラインでボールを回し、パスも横、横とどっちが勝っているのか分からない、情けない組み立て。
中国の選手が続々と足を攣り、ピッチに倒れている状況なのに何故相手に楽をさせる試合をするのか。
そりゃー、相手が苦しいんだから自分達も苦しいだろう。
今すぐにでも倒れたい心境だろうし、選手交代して欲しいはずだ。
しかしお前ら控え選手がそんな事言ってる場合か?
ワールドカップでレギュラーを取りたいなら、痛いとか苦しいとか言ってられないだろう。
私は根性とかそういうのはあまり好きじゃないが、今日の試合ほど根性見せろ!ボケ!と思った事はない。
そして後半21分、ようやく遅漏気味のジーコが選手交代を告げる。
本山に代わり玉田、巻に代わり大黒を投入し攻撃の枚数を増やした。
さぁ、ここから一気に攻撃だ!!!
と、上手い具合にいかないのが日本代表クオリティー
代わった選手を使わず、相変わらず最終ラインで回す回す。
こりゃー本気でこいつら去勢された犬以下だ。
そのまま試合が進み、後半42分、もうすぐロスタイムに入ろうとした時に、前半から只一人闘志を失っていない、田中達也がやってくれた。
ゴール前でボールを貰い、相手の最終ラインの裏にパスを出したボールが跳ね返されそのボールが再度達也の足元に。
ここで、左足一閃、ゴール右隅に強烈なゴールを叩き込む。
味方の不甲斐なさにイライラしていただろう、そのフラストレーションを思いっきり込めたゴールだった。
もう日本代表は同点に追いついたのだから、ここから勝つ事だけに集中する所。
リスクなんか構わず、とにかく攻めるのみ。
と、上手い具合に行かないのが日本代表クオリティー
ロスタイムに入っても最終ラインでひたすらボールを回す回す。
それが自分の仕事かのように華麗に回す。
結局試合はそのまま2-2と引き分け。
その瞬間、私は部屋にある物を所構わず投げていた。
ストレスで殺す気か。日本代表よ。
この試合が終わった後の日本代表やサポーター、インタビュアーを見て思った。
何故日本はこんなに情けないのか。
試合が終わった後、サポーターは大きな拍手を送っているのだ。
お前ら試合に満足したのか?
勝って欲しかったんだろ?
こんな試合内容で良いのか?
ダメだろ?
なら、それを選手に教えろ。
俺らはこんな試合じゃ満足出来ないと。
こんな試合しか出来ないなら日本代表から去れと。
サッカーなんてするなと。
マスコミもマスコミだ。
急遽組んだ11人ですからね、と言ってる場合か。
試合に出たのなら勝つ事だけを考えろ。アジア相手なんだから。
勝てない、情けない。そんな日本代表に甘い言葉なんて不要。
情け容赦ない罵倒の言葉だけで十分。
もっと周りが日本代表にプレッシャーを掛けるべきだ。
プレッシャーで潰れたらどうするんだ?
そんなの知らない。
所詮その程度だ。
ブラジルに勝てと言ってるわけではない。
もっと試合らしい試合をしろと言ってるのだ。
以上